ガルマの国葬

我々は一人の英雄を失った。しかし、それは敗北を意味するのか。 否、始まりなのだ。地球連邦に比べ我がジオンの国力は30分の1以下である。にもかかわらず今日まで戦い抜いてこられたのは何故か。諸君、我がジオンの戦争目的が正しいからだ。一握りのエリートが宇宙にまで膨れ上がった地球連邦を支配して50余年。宇宙にすむ我々が自由を要求して何度連邦に踏みにじられたかを思い起こすがいい。ジオン公国の掲げる人類一人一人の自由のための戦いを神が見捨てるわけはない。私の弟、諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ。 何故だ。

坊やだからさ。

戦いは、やや落ち着いた。諸君らは、この戦争を対岸の火と見過ごしているのではないのか。それは、重大な過ちである。地球連邦は聖なる唯一の地球を汚して生き残ろうとしている。我々はその愚かしさを地球連邦のエリートどもに教えねばならんのだ。ガルマは諸君らの甘い考えを目覚めさせるために、死んだ。戦いはこれからである。我々の軍備はますます復興しつつある。地球連邦とて、このままではあるまい。諸君の父も兄も地球連邦の無思慮な抵抗の前に死んでいったのだ。この悲しみも怒りも忘れてはならない。それをガルマは死をもって我々に示してくれたのだ。我々は今この怒りを結集し連邦に叩きつけてはじめて真の勝利を得ることができる。この勝利こそ、戦死者全てへの最大のなぐさめとなる。 国民よ立て、悲しみを怒りに変えて立てよ国民。ジオンは諸君らの力を欲しているのだ。。

ジークジオン。